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だんちがい 登場人物重要人物仲野夢月 仲野晴輝 仲野弥生 仲野羽月 仲野咲月 コメント タイプ1:ノーマル 米田和佐による日本の4コマ漫画作品。一迅社発行の雑誌『まんが4コマぱれっと』で2011年8月号から連載中。オンラインマガジン『ぱれっとonline』においても、オンラインオリジナルコミックが掲載されている。 5分枠のショートアニメで2015年7月から9月にかけて放送された。全12話。 登場人物 重要人物 仲野夢月 リザードン:「ポケモンガオーレ」のゲキつよで統一するなら。厨ポケ繋がり リーフィア:ブイズで統一するなら 仲野晴輝 シルヴァディ:「ポケモンガオーレ」のゲキつよで統一するなら。使い手のグラジオは中二病繋がり(中学時代は中二病だったため) ブラッキー:ブイズで統一するなら 仲野弥生 ルガルガン(たそがれのすがた):「ポケモンガオーレ」のゲキつよで統一するなら。運動神経(素早さが高い)は良いが勉強は全くダメ(特攻が低い) ブースター:ブイズで統一するなら 仲野羽月 ピカチュウ:「ポケモンガオーレ」のゲキつよで統一するなら ニンフィア:ブイズで統一するなら 仲野咲月 ミミッキュ:「ポケモンガオーレ」のゲキつよで統一するなら グレイシア:ブイズで統一するなら コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る
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第零階層攻略開始 「…う…ここは」 「あ、やっと気が付いた」 柳茜が暑さにより目を醒ますと、辺りは溶岩が溢れた場所となっていた。 『煉獄』。始祖の悪魔ロノウィはそう言った。 「とんでもないね」 言い得て妙だ。 火山と似たような場所ではあるが、それだけではない。 背筋を寒くさせるような、何らかの強い力が働いているのが分かる。 まさに煉獄、地獄を彷彿とさせる。 「…で、何でエレナがいるの!」 「あたしだってわからないよ!ただ、あたしも気が付いたらここにいて、目の前にアカネが倒れてたの」 まず、自分に膝枕をしてくれていた松原エレナの疑問を解消する。 茜のよく知るエレナの性格そのままだったが、驚きはなかった。 なぜなら、水鏡流星というケースを既に見ているからだ。 最初こそ驚いたものの、なんでも有りのこの空間に突っ込むのが野暮なことは、既に理解している。 「でも、アカネの協力をするためにここにこうして存在してるのは、理解してる。一人より、二人の方がいいでしょ?」 「まあいいけど」 二人は、改めて地獄のような周囲を眺めた。 茜は一回目を閉じ、そして開く。 「それじゃ、始めよっか!」
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喜屋武「さて、地域概要の話は聞きました?ここでは、その地域に存在する施設について説明しますね」 漣島方面 漣港(さざなみこう) 喜屋武「島の北にある、漣島から本土である蒼へ船を出している場所です。村と隣接しているから、調査が終わったらすぐ港から右手にある宿酒場で休むといいと思います。 特に何もないと思うけど、漁師達の船が停泊しているから、彼らに話が聞きたい場合は大体ここに行けばいいかと」 村長の家 喜屋武「村長の大城太平の家ですね。元は村はずれに住んでたみたいですけど、村長に抜擢された時に中央に移り住んだみたいです。 ちょうどその頃、双三さんは本土でハンターになるため頑張ってた頃らしいです。 村の事なら大体わかるだろうし、色々聞きたいことは聞いてみるといいと思います。…今は奥さんしかいませんがね」 村はずれの家 喜屋武「双三さんの家ですね。村長が今の中央の家に移り住んでからは、双三さんがここを利用させてもらっていたみたいです。栄命島のことなら色々と知っている人でしたが、まさか黒幕だったなんて・・・」 宿酒場「民羽」 喜屋武「みんう、という宿酒場です。港から右手にあるから、すぐわかると思います。先輩達の滞在中の宿泊施設でもありますね。 あまりいい環境ではないですが、先輩達の人数も人数ですしね…。 ここのシーフードパスタがうまいからおススメです。あ、酒は未成年は飲んじゃだめですよ!」 田中まゆみの家 喜屋武「田中まゆみさんとその家族の家です。もっとも、彼女の父親は島ではなく本土で働いているから、今は誰もいませんよ」 海岸沿い 喜屋武「島の南の海岸沿いです。刺激をしなければ問題ないですが、魔物もたまにいるので注意をした方がいいですね」 魔物生態 ☆コーラルジェリー×5 クラゲ型魔物。珊瑚のような形でオレンジ色をしている。毒針攻撃が得意。 弱点/耐性:火/水 番場佑の家 喜屋武「栄命島出身の子孫の方です。余り人付き合いをしない人だし、いないことも多かった人ですが、まさか既に殺されていたとは…」 三段岬 喜屋武「…観光名所ですが…自殺が多発する場所だから、余り近づかないほうがいいですね」 栄命島方面 海底遺跡海上(海上) 喜屋武「遺跡の真上に当たる海上です。この辺りは魔物の退治を長年していないので、たくさんの魔物が出ますね。逆にここを何とかしないと、海底にすら潜れないから最初は人員をこっちに割くべきと思います!」 魔物生態 ☆コーラルジェリー クラゲ型魔物。珊瑚のような形でオレンジ色をしている。毒針攻撃が得意。 弱点/耐性:火/水 ☆ジャッキ 海老型魔物。二本の鋭いハサミを持つ。また体が硬い。 弱点/耐性:無し/火 煌々の道(海中) 喜屋武「深海、煌々草が遺跡までの道を作っている場所ですね。ここにのみ棲息している海木樹には注意したほうがいいですよ。かなり大勢で襲って来ますから」 ☆海木樹 植物型魔物。近付いてきた人間を襲う魔物。木々に紛れ群れを成し、複数で現れる。 弱点/耐性:風/地 骨クジラの住処(海中) 喜屋武「かなり強力な魔物、骨クジラが縄張りにしてるエリアです。大人しいからスルーしてもいいですけど、縄張りに間違ってでも入るとえらい目にあいますよ」 ☆骨クジラ 鯨型魔物。正しくは鯨の骨型魔物。普段は大人しいが縄張りに入ると攻撃的になる。 弱点/耐性:光/火地(半減)風闇(無効) 遺跡・居住区(遺跡A郡) 喜屋武「栄命島の居住区画です。ライトも無いし、侵入者用の罠もあるかもしれないから気をつけたほうがいいですね。食料庫にもなっているみたいです」 ☆盲アンコウ アンコウ型魔物。目が殆ど見えないが異常に嗅覚が鋭い。 弱点/耐性:光/闇 トラップ解除(ブレード):解除済み 遺跡・居住区(遺跡B郡) 喜屋武「栄命島の居住区画その2です。ライトも無いし、侵入者用の罠もあるかもしれないから気をつけたほうがいいのは相変わらずですが、診療施設の跡地みたいです」 遺跡・居住区(遺跡C郡) 喜屋武「栄命島の居住区画その3です。書庫の跡地みたいですね。あいにく読める本は水でふやけてありませんが…」 遺跡・居住区(遺跡D郡) 喜屋武「栄命島の居住区画その4です。武器庫の跡地みたいですね。書庫同じく、使えそうな武器はもう残っていませんが…」 遺跡・中央井戸跡地 喜屋武「居住区画を繋ぐ連絡路みたいなところですね」 遺跡・神殿 喜屋武「タコのような模様が彫られた門の場所です。奥は八角形の柱が多くあり、ちょっと居住区とは雰囲気も違っています」 遺跡・神殿最奥 喜屋武「中央に祭壇が作られており、邪神ランマーの像がありました。続く石段には、丸い球体があって今にして思えばグレートマムをモチーフにしてたんでしょうね」 ☆討伐関係は、必要ステータスに達していない場合に限り、倒した敵の数の分次の必要ステータスが減少します。 戻る
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エピローグ~one year later…15~ 日差しも強くなってきた季節。 豪華客船エルスール号特別客室。 此処はVIPの客が宿泊する場所で、蒼氷カノンはそこにいた。 飛鳥軍臨時外交官として。 「おや?どうしました蒼氷外交官。この船はお気に召しませんかな?」 「アセド外交官…。いえ、エスタルド領に入るのは初めてのものでして…緊張、しているだけです」 「ハッハッハ、どうか寛いでください。飛鳥帝国、メロウの港を出港し3日。後2日は到着にかかるのですからな」 旅客船での片道が5日。 その長旅の先に、西大陸南部のエスタルドと呼ばれる、小さな島国がある。 現飛鳥帝国皇帝、ヒース=べルジェラックの2代前の皇帝の時に、隣国の脅威により同盟国である飛鳥国へ支援を頼んできた国だ。 その後エスタルドの隣国を飛鳥軍が追いやった後に、飛鳥軍が和親条約を結ばせ、永久的な保護と理不尽なくらい高額な関税を先代の皇帝の代まで行ってきたのだ。 『蒼氷大尉、貴殿はこれより臨時外交官としてエスタルドに赴いてもらいたい』 謁見の間。 その場で、皇帝ヒースの立ち合いの下、飛鳥宰相により告げられた任務。 『3つの任務を与える。1つ、近年エスタルド軍が大規模な徴兵を行っている。 愚かにもこの飛鳥帝国へ攻め入ろうという噂があるのだ。貴殿にはその真偽を確かめてもらう。』 エスタルド軍といえば、西大陸の軍人でもかなりの練度で有名な軍だ。 西大陸と言えば、大和でいうハンターのように傭兵が主流であるが、エスタルド国は傭兵参加を認めていない。 それどころか、一人のエスタルド兵が傭兵の高ランクをも討ち取るほどの実力者揃いだ。 飛鳥の軍人はその更に上をいくが、それでもそんな者達が飛鳥に攻め入るという不穏な情報があれば…その真偽は確かめねばならないだろう。 「蒼氷外交官」 「はい…?」 ふと考え込んでいると、アセド外交官が鋭い目つきでカノンを見る。 すぐに笑みへと変え、話を続けた。 「お疲れならば、お休みになってください。なんなら、後で酔い覚ましを持ってきましょう」 「いえ、お気になさらず。ですが、そうですね…少し、休ませてもらい、ます」 「ええ、その方がいいでしょう。それでは、ごゆっくりお寛ぎください」 アセド外交官は一礼すると、特別客室から出て行った。 アセド外交官。外交官と言っても、カノンと同じように軍部出身で、外交官に相応しくない体格の屈強な男だ。 エルスール号へと乗船し3日。 未だ、アセド外交官が読めない。 「鍛錬不足、ですね…」 ため息をつき、窓の外を見る。 月が陰り、薄暗くなっていく。 雲の動きが早い。嵐が来るのかもしれない。 この辺りの海域は、突如暴風雨が吹いてくるため、難破する船も少なくない。 その嵐をティフォーンとエスタルドの漁師は呼んでいるようだ。 『2つ目の任務。それは、行方不明の白鷲外交官の調査だ』 『確か、エスタルドの飛鳥大使館の…』 『うむ。彼がここ1ヶ月程、連絡を絶っている。エスタルド側に問い合わせると、調査中との反応しか寄越さない。 そこで、現地に赴いた時に安否を確認してきてほしい。 1つ目の任務が事実であるのならば…既に、白鷲外交官は生きてはいないだろう』 白鷲外交官。 前任の宰相の下で政治学を学び、先代の飛鳥皇帝にも重宝されていた外交官だ。 マメな性格で、月1どころか2週に1度報告を行うほど、連絡を欠かさない。 その彼の最後の通信が先月。 それも、エスタルドが軍事拡張を行っているという情報が最後らしい。 その後2回、一般客と共に飛鳥の軍部関係者を向かわせたが、2回ともティフォーンにより難破。 その軍部関係者の安否も分かっていない。 だからこそ、今回は臨時外交官として堂々と、豪華客船へと乗船手続きを行った。 このエルスール号は飛鳥~エスタルド間を繋ぐ船で、非常用のアイテムも多数揃っている。 もちろん、飛鳥軍が使用している、水中で息ができるアイテムも備えてある。 回想を終え、カノンはベッドへと横になった。 此処にはカノンのみ。 カノンの仲間は、一般客室での乗船手続きとなっている。 「そろそろ、出てきたらどうですか?」 なので、今は仲間がこの部屋にはいない。 暗殺を行うには絶好のチャンスなのだ。 いつの間にか部屋に侵入を許したのは、鍛錬不足としか言いようがなかったが、カノンは気持ちを切り替え近くに置いてあった槍を手にする。 「フ…どうやら勘はいいようだ」 おそらく最初から気配を殺して潜んでいたのだろう。 黒いローブに頭まで包まれた者が、カノンの目の前に姿を現した。 外国語で独特の口調ではあるが、口調からして、カノンと同じくらいの若い男だろうか。 殺気こそないが、二本の曲刀を構えたローブの男。 エスタルドの軍人が使う、剣術の一種だ。 カノンは外国語に切り替えながら、相手へと尋ねた。 「一体、何者です…?」 「エスタルド軍機密部隊、トルナード二等兵だ。天瀬麻衣…貴様にはここで死んでもらう」 丁寧に名乗った暗殺者にずっこけそうになりながらも、槍を強く構えたカノン。 構えから腕は立つのはわかるが、どうやらおっちょこちょいな暗殺者のようだ。 しかし、訂正すれば麻衣に危険が及ぶのは必至。 ならば、ここで何とか対処する必要があるだろう。 「ふむ…魔術のみ…と聞いていたが、どうやら古い情報だったようだ。しかし…」 「!?」 カノンに切りかかるトルナ―ド。 彼はカノンが槍で刃を防ぐと、そのまま曲芸師のようにつばぜり合いをしたまま宙返りし、彼女の背後に回り込んだ。 「お前が勝てない理由が2つある。その1、ここでは広範囲魔術は使えない。もし発動し船に穴でも空ければ、こんな大海原のど真ん中で他の乗客への迷惑になるからだ」 「くっ」 相変わらず人物を間違っているようだが、カノンも広範囲魔術が多い。 かと言って狭い客室の中では、簡単な魔術でもカノンの魔術の威力なら簡単に船底に穴が空くだろう。 ターゲットロックして、トルナード以外に当たらないようにしようにも、彼の動きがトリッキーすぎて魔力を合わせる事ができない。 「その2、10分間は我が仲間がお前の仲間を足止めしているだろう。つまり、10分以内にお前は死ぬ」 「だったら残念、そのお仲間は1分で倒しちゃったんだなこれが!ブラックドッグ!」 銃弾がローブを貫く。 足と腕、急所は外した。 桐石登也が特別客室の扉を蹴り開けて、カノンの援護射撃を行ったのだ。 「成る程、評価を改めなくてはならないようだな!」 ローブの中へと曲刀を腕と足に回し、銃弾を防いだトルナード。 その後ズバッとローブを切り裂き、ローブの下も黒尽くめのラフな格好を晒した。 「さすが、ただの暗殺者じゃないな…!」 「当たり前だ。エスタルド軍機密部隊は任務遂行のために血反吐を吐いて日々訓練を積み、他国に遅れを取らぬよう精進している。その程度の攻撃で倒れる程――」 「ありがとう、ございます、登也さん」 突如動かなくなった体に驚愕の様子を見せる男。 見ると手足が凍りついて動かなくなっている。 部屋全体の気温が急激に低下している事に気が付いた。 カノンが魔術で、辺りを自分の意のままに凍結させる結界を展開したのだ。 「ふむ…地味だがこの上ない一手だ。さすが結界使いなだけはある」 「それはどうも。四肢を完全に、使い物にされたくなければ、降伏してください」 「チェックメイト、だ」 大気の氷を操るべく、手のひらをトルナードに向けるカノン。 それを見て銃口を向け、自分がよくチェスを行う、一度だけ引き分けに持ち込めただけで後は全く勝てず、その時と同じような台詞で煽る登也。 男はため息をついた後、両手を挙げた。 「まあ…やはり使わなくてはならないか」 「…何を?」 「…!カノン、構わねぇ!死なないように全身凍らせろ!」 登也が何かに気付いたように叫ぶが、男は薄く笑う。 そして、右肩の服が浮き出てきた赤く光る痣により破かれた。 登也はこれを良く知っている。 なぜなら、彼やカノンと共に同行している人物が持つ『聖痕』と呼ばれる痣と同じ痣だったからだ。 「もう遅い。アンタッチャブル解――」 そう叫ぼうとした時、船体が大きく揺れ90度傾いた。 聖痕を解放しようとした男は、そのままバランスを崩して壁に激突する。 「なんだ…!?」 「登也、さん…!」 カノンが指さす外の先を見ると、船体の外に大きな渦潮が現れている。 その渦潮は竜巻を発生させ、エルスール号を引き寄せているかのようだった。 「ティフォーン…い、いやあれは――」 男、トルナードがそう呟いたのが、この船の最後だった――。 ◆蒼氷カノン 異次元帰還後、様々な任務をこなし半年で大尉に上り詰める。 そして今回の重要な任務を託されたが、この事件で5ヶ月の間、消息不明となる。 その後無事に帰国した時は、エスタルドの情勢も彼女達の手で解決し、その功績を認められ少佐にまで昇格したと言う。 飛鳥支部へと移籍した桐石登也とは婚約を交わしている間柄で、叔父である蒼氷リオンの家で登也と共に同棲中。 ☆ 暗闇の中、二人の男女が蝋燭を灯し、一つのテーブルと二つの椅子にそれぞれ腰かけている。 『貴方はもうこの世界にいない』 『ならば、こんな世界壊してしまおう』 『―――のために。来世でまた一緒になるために』 ☆ 薄っすらと目を開けると、そこには天瀬麻衣の先輩、烏月揚羽が心配そうに麻衣の顔を覗き込んでいた。 「マイティ、すごいうなされてたよ?大丈夫!?」 「…平気です、先輩…水貰っても良いです…?」 「あっ、まだ船酔いしてんだ!?ごめんごめん、今もってくるねー!」 水をちょうど切らしていたため、慌てて厨房へと走る揚羽。 その姿に僅かに笑み、疲れた溜息をついて再度目を閉じる。 「一口飲んだやつでよければ…飲む?」 「…ええよ、こうしてると少し楽になってきたし。志島は酔わないん?」 「まあ、船旅は慣れてるんで」 自分が飲んでいた水を差し出そうとしたが、断られたため引っ込める志島武生。 そして行ってしまった揚羽が出て行った開けっ放しの扉をじっと見て、立ち上がり閉める。 少しの間、沈黙が流れ。 「そういえば、天瀬さんは聖痕の事で今回の依頼を受けたんでしょ?」 沈黙を破ろうとしたのか、それとも興味があったが聞き出す機会が無かったのか。 武生がそう尋ねると、麻衣は上体を起こし、きょとんとして。 「そうやけど…その口ぶりだと、志島は違うん?」 「…まあ」 「…そう。言いづらいなら言わなくてもええよ」 「いや、そんな訳じゃないけど。エスタルドを含めた西大陸の南側8ヶ国に、まだ一度も行ってなかったから。FMXって、西大陸の中でも南の国が一番盛んだからさ」 へえ、と相槌を打ちつつ、乗船時に武生は自分のバイクを積み荷としていた事を思い出す麻衣。 暫し沈黙の後に、付け足すように武生が話を続ける。 「まあ、南部が一番戦争が少ないからっていうのもあるけど。エスタルドはFMX自体流行ってないらしいから、布教も兼ねて、かな」 「ちゃんと下調べしてるん?偉いね」 「そんな事ないよ。…それに、水鏡さんらしき人の目撃情報もあったから」 最後の言葉に、麻衣は少し驚いた顔をして見せたが、そっか、と優しく笑い。 行方不明で死亡説も流れてた水鏡流星。 その彼を見かけたというのが事実なら…最近色々といい噂を聞かないというエスタルドに、何の用だったのか。 そもそも、エスタルドに用があったのか。 「天瀬さん?」 「ん、何でもないよ」 「マイティ!水、持ってきたよ!!」 勢いよく扉を開け、水を持ってきた揚羽が客室へと入る。 どうも、と水を受け取ると、このまま飲まないのも悪いと思い、麻衣は一口水を飲んだ。 此処は5人一間の客室で、麻衣、登也ともう一人、今回のカノンの任務にハンターとして護衛依頼で同行している。 特殊な事情としては、揚羽と武生か。 揚羽は麻衣に頼まれて。 武生はハンターを既に辞めていたが、先日偶々大和のカーネリア大聖堂で登也と会った時に、声を掛けられたのだ。 ハンターを辞めているため既に武器は解体し、魔術ももし使用した事が発覚したら、ギルドに違反扱いを受けるだろう。 そのため断ろうとしたが、FMXや行方不明の水鏡の事もあったため、結局引き受けてしまった。 そんな異色な組み合わせではあるが、過去にハンターを行っていた者や現在進行形でハンターの者を乗せた船が港を出港し、既に三日目。 海を見るのも飽きてきたところで、麻衣は船酔いしてしまった。 気を紛らわそうと会話を続けようとして、揚羽に声をかける。 「それにしても先輩、よく同行できましたね。今手配されてるんやとてっきり…」 「されてるよ?」 「…ああ、だから出港の時にコソコソとしてはったんですね…」 「…今回は軍人に話いってたと思うし、スルーされてそう」 武生の指摘通り、今回は揚羽は見逃されている。 もちろん、揚羽自身もその事はよくわかっていた。 だからこそ出港時の見送りも、こっそりと久遠が来ていたくらいで、飛鳥では悪い意味で有名人である契や祈那は顔を出すことができなかったのだ。 ともあれ、その二人の伝言も久遠からきっちりと聞いていたのが救いだったが。 「さっすがカタメ!いい王様だよねー!」 「でも、蒼氷さんは任務だしわかるよ。俺達も依頼で関係者繋がりでわかるんだけど…天瀬さんだけなんで確実に頭数に入ってたの?」 「…それはうちが聞きたい。…まあ、これなんやと思うけど」 麻衣は、自身の聖痕のある位置を指さした。 それはそうだけど、と先ほども理由を聞いた武生は更に尋ねて。 「なんで天瀬さんなのかってこと。そんなに聖痕に関係するような、物騒な依頼なの?」 「だからアタシ達が聞きたいんだってっ!ね、マイティ?」 「うちに振らんでください」 そうしたやり取りを続けていると、客室の扉が再度開いた。 5人目の彼らハンターのサポートを行うべく、大和粥満から出張してきた諏訪戒人だ。 「天瀬麻衣、起きていても大丈夫なのか?」 「お蔭さまで。ご迷惑おかけしました」 「フ、迷惑など掛かっていないさ。まだ二日はかかる。ゆっくり休んでいるといいだろう」 それだけ言うと、戒人は踵を返してまた部屋から出て行こうとする。 見回りを買って出てくれているが、さすがに何度も部屋を出入りされても落ち着かない。 なので麻衣が呼び止めると、彼は一つ息をついた。 「お前達はここに居ろ」 「あ、ちょっと待ってよっ!」 揚羽が戒人の後を追おうとしたが、麻衣に呼び止められて躊躇した後、自分の席へと座った。 あくまで今回の目的は、蒼氷カノンの護衛と天瀬麻衣の護衛。 もっとも既にハンターではない彼女には受ける必要のない依頼だが、可愛い後輩の頼みであり祈那や久遠、契の承諾を得ているため、麻衣の側にいる事が彼女の使命でもある。 「ま、あの人なら問題ないんじゃない?Aクラスハンター並みの実力はあるんでしょ?」 「それはそうなんだけどさー…」 武生の言葉に、尚も納得がいかない様子の揚羽だったが、それは突然の大きな揺れによりすぐに忘れる事となる。 辺りが突如揺れかと思えば、この船、エルスール号が傾いていた。 「な、な、なにっ!?地震!?」 「違う、なんだあれ…?」 外の景色を見ると、渦潮の中心に巨大な竜巻が発生している。 その中に、黒く大きな影が見えた。 「あ、く、ま」 麻衣が呟いた瞬間、彼女の聖痕が赤く光り疼き出す。 今までにないような痛みが走り、揚羽や武生が彼女に声をかけているが、その声は遠く。 なぜか、麻衣はカノンにこれだけ教えられた、3つ目の任務を思い出していた。 彼女がそれこそ諏訪戒人に天瀬麻衣指定の依頼だと告げられ、受けた依頼の内容とも被る。 『蒼氷カノン。最後の任務は余が直接伝える。他の者は鳳中佐以外下がるがよい』 ヒースがそう告げると、カノンと鳳中佐だけがその場に残った。 『…貴様に与える3つ目の任務。それは――』 『3体の強力な悪魔の一柱、『永久のルーファス』の調査、だ。大和のハンター、天瀬麻衣を連れ任務に臨むがよい。ハンターギルドには既に話は通してある』 その悪魔は、聖なる痣を付け、自分の眷属を増やしていくと。 そしてそのまま、天瀬麻衣の意識は闇に途切れた――。 ◆諏訪戒人 異次元帰還後、いつも通り粥満のギルド員の役割に戻る。 しかし、今回の一件により飛鳥ギルド側の要請もあり天瀬麻衣に同行、そのまま彼女や蒼氷カノンらと共に5ヶ月の消息が不明となる。 ◆派手な男 異次元帰還後、稀にバウンティハンターとして飛鳥で活動している所を目撃されている。 ☆ 時間は戻る。 パチパチと火花の散る音で目が醒めた天瀬麻衣は、辺りの状況を確認した。 焚き火がされており、諏訪戒人が麻衣の傍にいる。 「気が付いたか、天瀬麻衣」 「…ここは…?」 「分からない。ただ、どこかに漂着したようだ」 少し山々に囲まれた山道らしき道の外れに、焚き火をしている二人。 他に人の気配は無く、どうやら戒人と二人きりらしい。 「…烏月揚羽と蒼氷カノンは、先行している。他の漂流した者達を連れてな。どうやらここから先、暫く行くと集落があるらしい」 「先輩達は無事やったんですね…。集落?」 言われて麻衣が遠くを見ると、明かりがついている町のようなものを見つけた。 「他の漂流者だけでなく、意識がないお前を連れて行くのは困難と判断した。 だからあの者達には先行してもらい、俺はお前だけを護衛させてもらうことにしたぞ」 「そう、ですか。ありがとうございます」 「礼には及ばないさ。…今日はここで野営する。構わないか?」 う、と一瞬たじろぐが、他にどうしようもないし戒人の提案を受け入れた。 幸い、戒人がほぼ見張りをしてくれるという事なので、1時間だけ途中で交代し、残りは夢の世界へと入って行った――。
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イベントコンテンツ 第一回リアクション 第二回リアクション 第三回リアクション イベント概要 報酬とポイント獲得方法 施設一覧 依頼一覧 噂一覧 NPC紹介 作戦BBS 総合ポイント プロローグ 夏休み前のある7月の放課後、大学部と高等部を繋ぐ遊歩道に貴方たちは集まっていた。 両校舎の入り口、そして各ギルドの掲示板に張られた、とある張り紙をみて・・・・ 貴方たちが集まった頃、一人の男子学生がやってくる。 夕方といえどまだ明るさを見せる太陽の光浴び、黒縁の眼鏡がきらりと光った。 「やぁやぁ、諸君!よく集まってくれたね!!」 ひょろりと細身の体に色白な肌、いかにも文系といったいでたちの青年は、神風学園大学部文学部所属、奇怪現象研究会の東二郎(ひがしじろう)と名乗る。 どこかで見たことがある者も居るかもしれないが、某大学でよく面倒な依頼を持ちかけていた青年とは別人だ。 大事なことなので二回言っておく。よく似ているが別人だ。 「さて、張り紙を見て集まったからには説明は不要だろうがね・・諸君に集まっていただいたのは他でもない、毎年今頃になるとひっそり噂が広まってくる、この神風学園に伝わる七不思議について耳にしたものも多いだろう? 光る玉、あかずの扉・・・数々の噂が時代とともに変化ししかし消えることのない七不思議、実に興味深い!! 是非とも一緒に解明していこうじゃないか! 夜間捜索の特別許可は得ている、存分に調べてくれたまえ!!はっはっは・・・・」 テンションの高さに唖然とする皆の視線をよそに一人で盛り上がり、一気に話し終えると両手を腰に当て、高らかに笑い声を響かせる二郎。 そんな緊張感の無さとは裏腹に、あたりは怪しげな紫の霧に包まれていく。と同時に魔素の気配が感じられなくなったことに貴方達は気付くことだろう… こうして不安を感じながらも、神風学園の七不思議を紐解く長い夜が始まるのだった・・・
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*銭 湯 住 民 雑 談 掲 示 板 注意(トップのお約束も含) 連続投稿は避けてください(同じ時間帯の) 年齢制限に関わる書き込みはやめてください 悪口・人のいやみは書き込みはしないでください *銭湯ふれあい広場をリニューアルしました。 色々ありましたが。。すみませんでした -- rena (2010-08-24 21 22 14) やぁ(´・ω・`) -- 栞 (2010-08-26 20 02 09) (´・ω・`)ノ やぁ栞ちゃんw -- rena (2010-08-27 20 00 35) あーカジノコイン欲しいー -- 栞 (2010-09-13 23 08 48) 普通のコイン(マネー)が欲s(ry -- zdd (2010-09-16 22 42 51) zdd、それは皆同じだ;^^ -- 馨 (2010-09-18 14 19 20) 最近若い子が多くて。。。← -- rena (2010-09-26 13 04 17) 俺より若いじゃないかwww -- zdd (2010-09-29 22 12 32) あけましておめでとうございますw -- rena (2011-01-08 09 12 31) あ -- rena (2011-01-08 09 12 51) うん? -- zdd (2011-01-08 19 36 17) なんだかねぃ。。大人数が苦手。。 -- rena (2011-01-23 16 05 10) 2、3人位で(ry -- zdd (2011-01-23 17 21 32) 昨日37ってwwww -- zdd (2011-01-25 17 39 35) 素直になれない自分ゎどうすれば。。。 -- rena (2011-06-08 18 09 22) 今年の年越しも街だろう。。 -- rena (2011-11-05 19 00 03) 今日ゎ3人しか銭湯に居なかったな。。。 -- rena (2012-01-31 21 18 08) みんな元気? -- 毒眼龍 (2024-01-06 00 40 54) Twitter@ojiushimaru -- 毒眼龍 (2024-01-06 00 41 36) 名前 コメント
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六角屋灼ストーリー内容 第一話【火食いの狐】 参加メンバー:六角屋灼(メイン)・桐石登也(サブ)・白神凪(サブ)・祠堂統・藤八沙耶・幸村カヤ 水鏡流星を加えた貴方達は茜の緋杭湖にある、緋杭寺にやってきた。 今回の依頼は、緋杭寺宗家のこの地で数十年に一度開かれる会合のために貴方達は呼ばれた。 余談ではあるが、緋杭祭りはハンターが警備の中心となるため、この寺のハンターへの信頼は厚い。 しかし、そんなハンターの中で一人だけ目的が別の者がいた。 六角屋灼。彼の家はこの緋杭寺と関係があるようで、彼は本堂へと会合のために向かうことになった。 警備長は去年の緋杭祭りで警備を担当していた水鏡を中心に、外のメンバーと若い奴がいないとのことで、一人じゃ寂しいだろうと水鏡が気を回して灼に付き添う形の護衛をいう分け方で警備を行う。 とは言ったが、実際は緋杭祭りでも大した事故や混乱は起きないらしい。 緩い調子で水鏡と外のメンバーが見回っていると、中では緋杭寺の住職、猿渡道重(さわたりみちしげ)が演説を行っていた。 今年は緋杭祭り100周年ということ。 元々、この祭りは茜を見守り、平和を導いてくれた火喰いの狐である九尾の狐を奉るものらしい。 結局途中入室だったせいか、話をきちんと聞けず帰ろうとした灼は若い男とぶつかった。 男は謝罪をしつつ、灼の出した炎精の鼠を見て「可愛いですね」と声をかけて去っていく。 もちろん灼は出した覚えがなかった。 また、外でもその男が水鏡達、外警備班に声をかけた。 水鏡は前回警備時にも見なかった顔だという事を呟く。 一体どこの寺の者なのか。 また、なぜ灼の炎精の鼠が勝手に発動していたのか。 不可思議な感覚に包まれながら、貴方達は帰路についた。
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1 全員、無事とはいかないまでも、船まで戻り今、帰る所だった。 最奥に烏月揚羽達が駆けつけた時、全ては終わっていた。粉々にランマー像は砕かれ(これは六角屋灼達が破壊したのだが)、辺りに禍々しい気配は消えていたのだ。 なぜ先行で最奥に向かった6人に何もなかったのか、そしてランマーは完全に倒せたのか、そうなると誰が倒したのか。 そういった疑問を残したまま、船は港へつく。 佐治「よ、ご苦労さん」 神崎「戻ったか」 港につくと、佐治宗一郎と宮廷魔術師の神崎信が、東雲直、月宮香蓮、桐石登也に甚目寺禅次郎、そして喜屋武健と美馬小恋が待っていた。 他にも、沢山のハンターの姿が見える。 彼らと入れ替わりで、神崎と共にハンター達がやってきたようで、これから貴方達の代わりに事後調査を行うのだろう。 その中に、貴方達には気づいていないのか、集落の人を気遣う土御門伍代の姿もあった。 佐治「結局ランマーが復活してたんだって?ま、倒してきたならこの地の驚異は去ったってわけだ」 神崎「しかし一体誰が……佐治先生はご存知で?」 佐治「さあなぁ、そこらへんは宮廷の神崎の方が知ってんじゃねえか?」 喜屋武「あ、皆さん!もう出航の時間です!」 結論は出ないま貴方達は船に乗り、大和の蒼へと帰還するのだった――。 2 時間は六角屋灼達がランマーに負けた所まで遡る。 神殿最奥。 そこに、小型酸素マスクをつけた3人の男女がいた。 3人はこの遺跡の『裏道』から来ていたため、おそらく誰とも遭遇していない。 1日早ければ、調査中の飛鳥軍と鉢合わせだっただろうが。 男の一人は、ランツィラー。 西大陸の傭兵の男で、かつて大和にも傭兵の仕事で来て、ハンターと対峙した経緯がある。 もう一人の男は、包帯の男。 ラウム山脈で白神凪からラウムの核とも言える黒耀玉を奪った張本人で、彼はその玉を持っていた。 そして、最後の一人の女は。 「ねぇ、なんで私までこなくちゃいけないの?」 「まあそう言うな。お前が松原クリストフから借りた酸素マスクがなければ、こうして海中で会話や息もままならないのだからな」 「出来損ないの一人の癖に、文句を言うな」 包帯男の一言に、女はむっとした表情をする。 言い返し口論になりそうな気配を察したのか、ランツィラーはすっと手を横にやりそれを制止した。 「お喋りはそこまでにしろ。まずは目の前のこの化物をどうにかする」 彼らの目の前には、倒れたハンター達の他、邪神ランマーが3人の隙を伺っていた。 隙を見せれば今にも襲いかかってきそうなランマーに、女は右手のシルバーのリストバンドを変形させ、ブレードへと変えた。 「さっさと倒しちゃおうよ。どうせこのハンター達は助けるんでしょ?」 「ここで殺さなくていいのか?後々、邪魔をされても厄介だぞ」 「いや、構わん。あくまでも今の俺たちは裏の人間。証拠は残さない方がいい」 「……」 どうせランマーに殺された、という体になるのに何を心配しているのやら、と呆れた顔で包帯の男はランツィラーを見る。 女は早く、と言わんばかりにランツィラーを急かす。 だが前に出たのは包帯の男だった。 「だったら俺に任せろ。3秒で片付けてやる」 「グオオオオオ!」 ゆっくり歩み寄る包帯の男に、膠着状態が解除された今、ランマーは自分の射程に入った獲物を逃がすことはなかった。 復活した8本の触手で包帯の男を攻撃する。 が、その攻撃は次々と包帯の男を掠めた瞬間に凍った。 「既に抜け殻。本体はクソハンターの中か。まあ、いい。ラウムの力、ないならこんなものに用はない」 包帯の男はラウムの黒耀玉をランマーへと押し込む。 「今は”お前”で我慢してやるよクソ悪魔!!」 そう男が叫んだ瞬間、ランマーは消滅した。 正確には、玉の中へと封印されたのだ。 「やったか?」 「ああ、ラウムとは格が違いすぎるが、まあ繋ぎにはちょうどいいさ」 「ねえ、どうしてラウムじゃないとダメなの?他にも悪魔はいるんでしょ?」 無視して歩き去る包帯の男を横目に、女はランツィラーに聞いた。 どうするか迷った後、ランツィラーは口を開く。 「ラウムこそ5ついる大和の名の知れた悪魔の中では、最強の悪魔。どうやらあいつは、最強がお好きらしい」 「それはあんたもでしょ」 呆れたように返す彼女に、確かに、と納得し口元だけを笑ます。 そうして、もう一度含んだ笑みを彼女へと向け。 「お前も、人生を謳歌しているようだな。エレナ」 「お陰様で。やる事はやってるんだし、文句は言わせないよ。あたしはあたしのやりたいようにやるの」 やる事。 そう、女――松原エレナの目的は、松原クリストフと、ある人物との中継にある。 もちろん、ランツィラーのような者にも、作った品の横流しの意味もある。 「別に文句は言わんさ。ただ、もう一人の出来損ないのようにはなるなよ?」 「水鏡……だっけ。あたしはちゃんと話したことはないけど」 「あの男も哀れな男だ。全てを思い出したようだが、肝心な事を分かっていない」 「肝心なこと?」 既に去って行き、神殿最奥にいなくなった包帯の男を気にするわけでもなく、エレナは立ち止まる。 ランツィラーも止まると、己の心臓を親指で指した。 「ウバルも、ロノウィもベレトも。既に”あいつ”に味方しているという事をな」 最後に、彼は一つの名前を呟く。 そして、エレナと共に外に出るべく去っていった。 3 紅に建設中のイーストセントラルタワー。 その前に、東十常剣とある男がいた。 二人は、建設現場を歩きながら、時折剣が工事中の作業員に声をかけながら歩いていく。 「完成は6月頃予定です。ええ、あの計画も順調です。彼――ウバルがロノウィの盟友と言っていたのは本当だったようですね。 うまくロノウィとコンタクトを取り、快く協力してくれるということでした」 「……」 「ええ、土御門正宗を殺し、計画をスタートさせる。そして――」 「このタワーを爆破させる」その言葉に、彼らの近くを通りかかった作業員は気にもしなかった。 そう、既にここにいる者全員、『魔法使い』によって認識を操作されていたのだ――。 戻る
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1 漣港。 そこには6人のハンターが集まっていた。 漁師の男「おお、こりゃあ集めてきたなぁ。…ってちょっと待て、女っ子にはこの仕事はきつくて向かねぇんじゃねぇか?」 そう訝しげに、日野守桜が見られた所を桐石登也が依頼の説明を促し、漁師の男は「まあいいか」と依頼の説明を始めた。 もちろんハンターカードの効果により、どんなハンターでもそこらへんの一般人より遥かに力持ちではある。 それを知ってか知らないか、漁師の男は詳細を説明すると漁のために海へと船を走らせる。 漁師の男「ん…?」 到着まで、体を休めていた貴方達の中で、漁師の男の呟きに気づいたのは志島武生だ。 海上遺跡から、ほぼとんぼ返りでまた海へと出たため疲れはあるが、調査に影響が出るほどではなかった。 漁師の男「いやな、今船が一隻見えた気がしてよ。最近は魔物も多くて、兄ちゃんらが魔物を退治するまで漁には出ないように村長から言われてんだがな」 武生の後に続くように、加賀見皐月と登也も話に混ざる。 漁師の男「なんかよくわからねぇが、俺っちは本土から婿としてきたわけで、島のことは詳しくねぇのよ。 大体は漁に出てるから、村の会合とかは嫁に任せっきりだしなぁ。 今でも会合に俺っちが顔を出すと、島の奴らでいい顔しない奴もいるし、ここの奴らの余所者嫌いは相当だぜ」 どうやら漁師の男が島に婿に来たのが5年前らしい。 そのため、その辺りに関係しそうな話を3人は振った。 そう、3年前に浜辺で起きた失踪事件の子のことだ。 漁師の男「田中さんちのまゆみか。元気ないい子だったぜ。でもこの島には学校がねぇ。大体の子供は本土で学び、そのまま島に帰ってこねぇらしい。だから里帰りで港に来ても父親と一緒で、改まって話をしたことはねぇんだわ。 え?田中さんちかい?教えてもいいんだが…あの人はまゆみと違って、余所者嫌いだから話なんて聞いてくれねぇぞ? 俺っちとすらだって、挨拶くらいしかしねぇしな…」 2 結局、話に進展はなかった。 依頼も失敗に終わった。 漁師の男「うん…まあまた漁に出るからよ、そんな落ち込むなよ?」 漁師の男に励まされながら、貴方達は港へと戻ってきた。 (※田中まゆみの家へいけるようになりました) 加賀見皐月:HP600/MP125/OP4/状態:普通/依頼P:170 桐石登也:HP510/MP150/OP10/状態:普通/依頼P:170 志島武生:HP500/MP150/OP10/状態:普通/依頼P:94 月宮香蓮:HP500/MP350/OP10/状態:普通/依頼P:105 日浦博樹:HP580/MP140/OP10/状態:普通/依頼P:105 日野守桜:HP520/MP120/OP11/状態:普通/依頼p:55 依頼P内わけ: シークレット達成(15) 別チームが海上調査完了(15) 別チームが依頼・海木樹を10体倒す達成(50÷2=25) 合計:55p 戻る
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NPC紹介 僕が知っている人物は限られているからね、君たちの足で交友を広げて有力な情報を仕入れてくれたまえ! 東二郎(ひがしじろう) 今回の依頼人。 神風学園大学部文学部所属、奇怪現象研究会会長(部員は一人)。 ひょろりと細身で色白に黒縁眼鏡、心霊現象やUFOなど世の不思議が三度の飯よりも好きなインドア青年。 東一郎(あずまいちろう)とは赤の他人である。 吉川富雄(よしかわとみお) 神風学園高等部2年の柔道部部員。クラスは戦術クラス。 部員の中では割と体の薄い方で性格も温和というかややヘタレ。 そのためによく先輩や他の部員に使いっ走りをさせられることも多い。 郷田剛道(ごうだたけみち) 守衛棟西2の守衛。駐車場のある北門を管理をしている。 屈強な体格と高身長で、日々真面目に職務に取り組んでいる。 寡黙に見られがちだが意外と喋り、笑顔が逸品だとか。 市倉誠之助(いちくらせいのすけ) 大学部の用務員を務める初老の男性。 最近腰を痛めたものの、普段は元気はつらつとしていて明るい。 庭園の花々を大切にしており、生徒たちが花を愛でてくれるのが嬉しい。 斉木冴(さいきさえ) 大学部図書館の司書。 いつも眼鏡をかけている三十路の未婚女性。 綺麗な顔立ちをしているのだが冷静沈着で若干気が強くで、仕事が優先なタイプ。 そのせいで婚期を逃しているとの噂も。 水島七恵(みずしまななえ) 神風学園大学部の文学部所属の女子生徒。 大人しい風貌をしており、礼儀正しくもやや気弱な面のある性格。 小説を書くのが趣味らしい。 池田和子(いけだかずこ) 大学部事務員。 小柄で存在感が大分薄い女性。 年齢不詳だが、実は事務局で一番のお局だとか・・しかしその風格は全くもって感じられない。 兼田庄一(かねだしょういち) 高等部の用務員を務める50代半ばの男性。 逐一動いているようで、詰め所に留まることは殆どないという。 修理修繕などが必要になると、どこから察知したのか突然現れすぐに対応してくれるという。